ブッシュ・ド・ノエル マロン風味
薪の形をした、フランスの代表的なクリスマスケーキ。心のこもった手づくりケーキで、あったか~いクリスマスに。
写真: ハリー 中西
*全量
材料
(21×7.5×5.5cmのとい型1台分)
- 【生地】*長さ20cmx6.5cm。
- ・アーモンドパウダー 65g
- ・粉砂糖 45g
- ・薄力粉 8g
- ・卵白 100g
- ・グラニュー糖 45g
- 【ホイップクリーム】
- ・生クリーム (脂肪分40~47%) 165ml
- ・粉砂糖 15g
- 【マロンクリーム】
- ・くりのペースト (市販。砂糖入り) 300g
- *くりのクリームしか手に入らない場合は、シロップを加えない。マロンクリームには、塊になっているペーストを使うと、堅さの調整がしやすい。
- ・シロップ 12ml
- *20mlの水を沸騰させ、26gのグラニュー糖を溶かしてつくる。
- ・ラム酒 3ml
- ・粉砂糖 60g
- ・バター (食塩不使用) 150g
- 【飾りの切り株】
- ・マジパン 100g
- ・ココアパウダー 適量
- ・くりの渋皮煮 (市販) 適宜
- ・ココアパウダー 適宜
- ・粉砂糖 適宜
下ごしらえ・準備
1 アーモンドパウダー、粉砂糖、薄力粉はまとめてふるっておく。
2 オーブンは180℃に温めておく。
3 バターは1cm厚さに切って室温に戻し、指が通るくらいにしておく。
4 紙に20×6.5cm(【生地】の大きさ)の長方形を書いておく。
5 シロップをつくる。
つくり方
ふるっておいた粉類をポリ袋に入れ、空気を入れて口を閉じ、5~6回ふる。
粉に空気を含ませることによって、卵白と合わせやすくなる。
卵白をボウルに入れて、ハンドミキサーで軽くほぐし、グラニュー糖を一つかみ加える。
2のボウルを左手で回しながら、右手でハンドミキサーをかける。ここに残りのグラニュー糖を3回に分けて加える。卵白がはじめの倍量くらいになったら、1回目を加える。さらに泡立てて、卵白につやが出てきたら2回目、卵白の量がふくらんでピークになってきたところで3回目を加え、軽く泡立てる。
泡立て器に持ち替えて卵白の気泡を細かくそろえ、ツノがしっかりピュッと立つまでかくはんする。
4に1の粉を一気に加えながら、へらで手早く混ぜ合わせる。
2人いれば、混ぜる人と粉を加える人とに分担するとよい。
へらを立てても落ちない固さとコシになったら、直径1.5cmの丸形口金をつけた絞り出し袋に入れる。
20×6.5cmの長方形を書いた紙の上にオーブン用の紙をのせ、6を枠内に縦方向に絞る。余りは飾りのきのこに。
7の上から全体に粉砂糖(分量外)をふるいながらかけ、粉砂糖が溶けてきたら2回目をふる。
粉砂糖が膜となり、中の水分が抜けるのを防ぐ。
8(長方形を書いた紙は除く)をオーブン用の紙ごと天板にのせ、180℃に温めておいたオーブンの中段に入れ、10~13分間焼く。
深いボウルに生クリームを入れる。ボウルを氷水で冷やしながら、粉砂糖を一気に加え、泡立て器でしっかりと刺激を与えるように泡立て、空気を含ませる。
生クリームが五~六分(トロッと流れるくらい)まで泡立ったら、力を加減しながら九分(ボソッとなるくらい)まで泡立て、マロンクリームをつくる間、冷蔵庫で休ませておく。
ボウルにくりのペーストを入れて木べらで細かく砕き、シロップとラム酒を加えて混ぜる。さらに粉砂糖を加えて混ぜ合わせる。
粉砂糖の量は好みで加減する。
常温に戻しておいたバターを加え、空気が入らないようにしっかりと混ぜ合わせる。
13を少量ずつ裏ごしし、モンブラン用の口金をつけた絞り出し袋に入れる。
オーブン用の紙を型の内部に沿わせ、縁の部分に折り目をつける。折り目の間の部分に、14を2~3層に分厚く絞る。紙からはみ出したマロンクリームを切り、型の中に入れて冷蔵庫で15~20分間休ませる。
まっすぐではなく、表情を出すように絞ると、木の幹らしさが出る。余りは、飾りのきのこに。
15に11の【ホイップクリーム】を絞る。9の【生地】を型に入る大きさに切り、表側を下にしてのせて押さえ、縁から出ているオーブン用の紙で包む。型ごと皿の上にひっくり返し、冷蔵庫で約30分間休ませる。
16を型から出して端を切り落とし、飾りの切り株、きのこ、市販品など)とくりの渋皮煮をのせ、ココアパウダー、粉砂糖をふる。
マジパンをめん棒で10cm幅くらいにのばし、手前側が厚くなるようにする。はけで表面に水をぬり、上からココアパウダーをふる。奥の薄いほうから手前に巻いていき、周りに余ったココアパウダーをまぶす。斜め半分に切ると、断面が年輪に。手でつぶしてゴツゴツした木の感じを出す。
7の余りを丸く絞って粉砂糖をふり、9と同様に焼き、きのこのかさにする。15の余りを丸形口金で絞り、冷蔵庫で休ませて石づきにする。石づきにかさをのせ、ココアパウダーや粉砂糖をまぶす。
《3つのポイント1》
「生地は気泡をこわさないように混ぜる」
生地は空気を含ませて、フワッと軽く仕上げる。卵白をきめ細かく泡立てることと、粉類にも空気を入れておくことが大事。また、アーモンドパウダーは古いと油っぽくベタッとするので、冷たいところで保存した新鮮なものを使う。
《3つのポイント2》
「ホイップクリームは、しっかりと九分立てにする」
重いマロンクリームに負けないように、ホイップクリームもしっかりと泡立てることで、形が保て、しかも口どけがよくなる。また、そのときの空気の温度が重要。氷水で冷やすだけではなく、室温も20~25℃より高くならないように保ち、クリームが温まらないように気をつける。
《3つのポイント3》
「マロンクリームに空気を含ませない」
マロンクリームは、空気を含ませてしまうと、絞るときにボソボソになって切れやすくなるので、空気を入れないように気をつけながら木べらで合わせる。
このレシピをつくった人
西原 金蔵さん
京都のフランス菓子店店主。フランス、東京、神戸などのレストラン、ホテルで製菓長として研鑽を積む。本格的で洗練されたお菓子が人気を呼んでいる。
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